「着ること」その先へ。幸せを届ける服作りとは

アパレルブランドを営む籠谷氏
その人らしさと共に歩む服づくり

「この服があるだけで、なんだか週末が楽しみに」

そんなお客様の一言を大切にしている
兵庫県高砂市のアパレルブランド
「SEED ONE STYLE」のデザイナー籠谷さん。

1枚1枚丁寧に仕立てられる服。
それはただの“衣類”ではない。
自分の気分を上げてくれる存在であり、
大切な日常にそっと寄り添う“相棒”のようなもの。
そして、SEED ONE STYLEが大切にしているのが「誰かの暮らしにそっと溶け込む服」
一人ひとりの時間に寄り添い、気持ちに寄り添い、何気ない一日を少し特別にしてくれるような服づくり。

「この柄は、娘がかいた猫の絵がきっかけに生まれた」
「このプリントは、登山好きなお客さんの話から生まれた」そう語られる背景には、服を通じて交わされた会話や想いがある。

なぜそこまでして「誰かのための服」にこだわるのか?
そして幸せが循環する“服以上の価値”とは?
そんな籠谷さんの服作りの裏側にあるこだわりと想いに迫ってみたい。
Profile

籠谷 裕美

代表 兼 デザイナー

アパレルブランド「SEED ONE STYLE」代表 
兵庫県高砂市でアトリエを拠点にデザインからテキスタイルまで自ら手がけ、
ベーシックな服のデザインの服に仕立てている。
また全国各地でポップアップを開催し、日本を駆け巡り、
幸せの循環をテーマにハッピーの種を届ける。



この服には、あなたの物語が詰まっている
SEED ONE STYLEが生み出す特別な1日–

音が鳴るたび、誰かの未来が縫い上がっていく。

SEED ONE STYLEの朝は木々の擦れる音、木漏れ日が揺らめく。
ただの“おしゃれ”にとどまらない服作り。
着る人の人生に寄り添い、暮らしが少し楽しくなる。
そんな“幸せの循環”を生み出すために、今日もアトリエのミシンは音を刻んでいる。

地元–兵庫県高砂市

線路を越えて少し歩くと、青いアトリエが見えてくる。
遠くからでも目を引くその建物には、どこかあたたかい気配があった。普段は全国を巡ってポップアップを開催しているSEED ONE STYLE。この場所こそがすべての始まりであり、服づくりの心臓部。籠谷さんの想いはここから全国へ。そして着る人一人ひとりのもとへ羽ばたいていく。

会話から生まれる服

SEED ONE STYLEの服づくりは、お客様との「会話」から始まる。何気ない雑談や、好きなもの、日常の話――そういった小さなやりとりの中に、デザインの種が隠れている。

籠谷さんは、会話から生まれた感情や風景を、唯一無二の“柄”として布に落とし込む。そこから生まれる服は、お客様にとって「ただの服」ではない。その人だけの思い出や、暮らしの一部になる。

1枚1枚丁寧に作られた服たち

アトリエでは、縫製士さんたちが一着一着に心を込めて針を動かしている。
生まれる服はすべて、職人の針と想いを通して仕立てられていく。
同じ型紙であっても、お客様によって微調整が必要で簡単な作業ではない。
だからこそ、現場では縫製士さん同士の声かけや気づかいがとても大切。
互いに確認し合いながら、会話を重ねる姿が印象的だった。

でき上がった服のやさしさは、“見えないやりとり”が縫い込まれているからこそ、感じ取れるものなのだろう。
見えない景色には作り手たちの想いというストーリーが宿っている。

家族みんなでくれる服

母親と一緒に試着に来ていた小さな息子が、SEEDの服にすっかり夢中になった。やがて弟にもその魅力が伝わり、気づけば家族全員がSEEDファンに。「この服を着て、一緒にお出かけしたい」
そんな小さな声が、服に込められた“思い出”をやさしく育んでいく。
1枚の服を家族で着回すこともできるのが、SEEDの服のおもしろさ。暮らしの中で自然とシェアされる服。そんな服だからこそ、何気ない日常に温かな記憶が積み重なっていく。

目移りする幸せ

SEED ONE STYLEの魅力のひとつは、オリジナルテキスタイルの豊かさ。新しい柄が生まれるたびに、新しい服も誕生する。
ポップアップのたびに出会えるラインナップはまさに一期一会。

その反面、「定番のあの柄を買おうと思っていたのに、つい新しい柄に目移りしてしまう」そんな“うれしい悩み”を抱えるお客様も少なくないのだとか。

それもまたSEEDの服づくりのおもしろさ。
毎回新鮮で、選ぶたびに心が動く。大人になってから、こんなふうにワクワクできるなんて、SEED ONE STYLEの服と過ごす時間は、そんな贅沢なひとときを運んでくれる。

飾っても着ても気分が上がる“絵画のような服”

SEED ONE STYLEの服は、ただ「着る」だけで終わらない。
ときには壁にかけたくなるほど美しく、インテリアやアートとしても成立するほどの存在感がある。
大ぶりな柄、鮮やかな色彩、でもどこか懐かしさもある温もり。
部屋に飾ってあるだけで空気がふわっとやわらかくなるような不思議な力がある。

大ぶりな柄や鮮やかな色彩が印象的なSEEDの服。
「着こなせるかな?」と戸惑うお客様もいるが、実際に着てみると、その特別感に魅了される。
まるで“絵画を身にまとう”ような感覚。鏡の前でふと笑顔になる瞬間、服がくれる小さな魔法に気づくはず。
今日はどの服にしよう?——そんな選ぶ時間までもが、愛おしい日常になる。

「服」という形を借りた、幸せの循環装置

今回の取材を通じて感じたことは、籠谷さんが出会った人すべての“幸せ”を本気で願っているということでした。
一人ひとりと真剣に向き合い、会話を通してデザインを紡ぎ、ミシンの音とともに想いを乗せて仕立てていく。
その丁寧な姿勢が、服のどこかにやさしく滲み出ているようでした。

SEED ONE STYLEの服は、ただ着るためのものではありません。
大切な人との会話のきっかけになったり、ふとした瞬間に気持ちを上げてくれたりするパートナー。

“着る”という行為が、こんなにも温かくて特別で、豊かなことだったなんて。
私自身がそれを改めて教えてもらった時間でした。

「100年先も続いてほしい、幸せの循環

「どうせ作るなら、100年続くブランドを残したいと思っているんです」
そう話す籠谷さんの目には、しっかりと未来が映っていた。


時代は移ろい、ファッションもトレンドも変わっていく。
それでも、SEED ONE STYLEが届けているものは一貫している。
「誰かのために服を作る」という、たったひとつの想いだ。

アトリエメイドだからこそ、会話があり、感情が通い、記憶が紡がれていく。
その記憶が服に宿り、次の誰かの一着へと繋がっていく。

商品というより、「物語のある贈りもの」に近いのかもしれない
全国を巡るポップアップで、毎回新しい出会いがある。毎回、新しい会話が生まれる。そしてまた新しい“特別な一着”ができ上がっていく。服を作りながら、人と人との縁を繋ぐ。100年先にも愛される理由は、きっとそこにある

-SEED ONE STYLEを訪れて-

SEED ONE STYLE 籠谷さんの活動を体感するため、兵庫県南高砂市を訪れた。印象的だったのはアトリエの空気。まるで“幸せを縫っている”かのようでした。
「SEED ONE STYLEの服作り」は誰かを想って選んだ贈り物(プレゼント)のよう。
縫製士さんと手を取り合って、一着ずつ心を込めて仕立てていく。

「この服を通して、どんな気持ちが届くだろう?」
「この一着が、どんなふうにその人の暮らしに寄り添うだろう?」
そんな想いを胸に、今日もまた服づくりが続いている。

籠谷さんに会って、話して、服に触れてみると、知れば知るほど幸せで心が満たされました。

SEED ONE STYLE HP : https://www.seedonestyle.com/